竜巻発生時は、飛散物から身を守るために頑丈な建物に避難することが重要です。また車を運転しているときは停車するかショッピングモールなどの立体駐車場に入り込みましょう。
竜巻発生時は自宅避難が原則
竜巻の被害は建造物などの破壊が多く、古民家などの屋根が吹き飛ばされる事例がニュースでも取り上げられています。
吹き上げられた屋根材は落下するか、暴風にのって飛んできます。ちょっと外の様子を見てみようなどとは思わず、すぐに自宅の窓をすべて締めて回りましょう。
窓のシャッターをおろして離れておく
竜巻の避難は外出しないことが鉄則です。自宅避難では、できるかぎりシャッターをすべて下ろし、窓が割れないようにしましょう。
窓が割れてしまうと、部屋のガラス破片を片付けなければ生活できません。ゲリラ豪雨があれば、部屋中が水浸しになります。また、竜巻は夏場に発生しやすいことを考えると、虫の侵入も防ぐことができません。
時間に少し余裕があるなら、シャッターや雨戸を閉めて、ガラス窓を守りましょう。
停電に備えておこう
竜巻によって飛散したトタン屋根や看板は、空高く舞い上げられます。落下時に地面に叩きつけられるだけでなく、電線を破壊することがあります。停電に備えておきましょう。
外出中に竜巻を見たら無理に帰宅せずに大きな建物内に避難
外出時に竜巻発生のニュースを見た場合や、竜巻そのものを見た場合は頑丈な建物の中に避難しておいてください。
勤務先のビル内にいるなら、残業しましょう。帰宅途中なら大きめの駅で電車を降り、駅ビルの中にいてください。停電が広範囲に発生すると、電車内に閉じ込められる可能性があり、場合によっては脱線することがあります。
用事があって急いでいたとしても、竜巻の影響で電車が運転を見合わせてしまう場合もあります。大きめの駅で降りてしまえば、バスやタクシーで帰宅可能です。
- オフィスビル
- ショッピングモール
- 駅ビル
- 地下街
- パチンコ屋
- ボウリング場
- 病院
- 図書館
一方、竜巻や暴風被害を受けたニュースが多いのは以下のような場所です。可能なら別の場所へ移動してください。
- 寺社
- 橋
- 繁華街
- 沿岸部
- 古い住宅街
運転中に竜巻を見たら大きな立体駐車場に避難
運転中に竜巻に遭遇したら次の行動をとって身を守ります。
- 路肩にハザードランプをつけて停車する
- ショッピングモールなどの立体駐車場に入る
路肩にハザードランプをつけて駐車する
竜巻は上昇気流に乗って発達する暴風です。1トン以上ある車でも浮き上がらせる威力があります。
走行を続けると、車の下に暴風が入り込むため次のような危険があります。
- 横滑り
- 浮き上がり
- スピン
タイヤが地面から離れるため、カーブや歩道への乗り上げ時に車が風に運ばれます。アクセルを踏んでも空転し、ハンドルを切っても曲がりません。運転者が無力になるのです。
路上駐車するときは、なるべく街路樹のそばを避け、建物の影になるような場所がベストです。場合によっては電柱が折れることもありますが、ゆっくり場所を探している時間がないほどの緊急時はとにかく路肩に停車しましょう。
時間があるなら、車を停めてすぐ近くのコンクリート造りの建物に避難してください。
ショッピングモールなどの立体駐車場に入る
竜巻に遭遇したとき、近くに大型ショッピングモールやパチンコ屋などの立体駐車場があれば中に入ってください。
壁や柱があるため、竜巻が直撃したとしても車ごと吹き飛ばされる危険を避けることができます。
駐車したらそのまま建物の中に入り、竜巻が通過するまで屋内避難しましょう。万が一、停電が発生した場合でも大型ショッピングモールならば食料品やトイレに困ることがほぼありません。
竜巻の避難は建物内にいること
竜巻に遭遇したことがある人はごく少数です。めずらしい自然現象なので写真や動画を撮影したくなるかもしれません。
近年は台風を始め、災害をSNSで公開するための素人撮影者が危険を承知で撮影する姿を見かけます。
しかし、暴風の威力は台風以上、さらに移動しながら威力を増す災害です。自分は被災しないという幻想に負けず、身を守る行動をとってください。自宅にいるか、頑丈な建物に避難しましょう。