避難所へ向かうには、場所を知っていること、避難所までの道が安全であることが必須条件です。台風では道路冠水が、地震ではビルの倒壊などが避難所までの道のりを困難にさせます。
避難所に行くまでの道のりにも危険が潜んでいる
台風発生時の避難は、道路冠水に注意が必要。冠水しやすいアンダーパス(立体交差で、地面より下にある道路)は、踏切のようなゲートが降りている場合があります。
また、冠水した道路を車で走破しようとしても、エンジンに水が入ると一瞬で冷やされるために壊れて動かなくなります(エンジンがストールすると言います)。私の先輩は道路冠水に突っ込んで、自慢のスカイラインが廃車に。
浸水時ハザードマップを見て避難先を選ぶ
浸水想定アリアにある避難所は、地震専用と考えてください。山ぎわにある避難所も、土砂災害警報発令時は避けたほうが懸命です。避難所で孤立する例もあります。
台風時に避難するのは、河川や山から離れた、市街地にある避難所が最適です。また、避難所への移動が困難な場合は、大型のショッピングモールやボウリング場なども避難先として有効です。
マンホールは外れていることがある
徒歩に限らず車でも、道路冠水しているとマンホールの蓋が外れていることに気づけません。徒歩ならカサや長い棒などで水面下の地面をつつきながら進みます。
マンホールの下は、浅くても2メートルはあり、大きいものだと5階建てビルより深いものもあります。また、下水道だった場合は、人間が流されてしまう大きさのコンクリート管が多く、濁流に飲まれるとウォータースライダー以上の速さで地下深くまで引き込まれてしまいます。
絶対にマンホールに落ちることだけは避けなければなりません。
ガードレールのない冠水道路は道幅がわからない
道路のはしだと、道路側溝や用水路が見えないので危険です。徒歩でも車でも、道路冠水しているときの移動は非常に危険なので、場合によっては自宅避難が安全です。
道路に大木が倒れていて自転車でも進めないことがある
台風や地震に限らず、道路が通行可能とは限りません。
建物が倒壊していて完全に通行不能になっていることや、電柱や木が道路をまたいで倒れていることがあります。
車なら通行不能箇所を先頭に渋滞が始まるため、戻ることもできなくなります。電動自転車でも相当重いので、街路樹の倒木などを持ち上げて越えていくことはできません。
地震の場合は、道路が陥没していたり、橋が落ちていることもあります。基本的には災害を直撃しなかった方角へ車で移動するか、近隣の避難所まで徒歩で移動することが現実的です。
また、勤務先からの帰宅時も想定しておいてください。