防災視点でおすすめするポータブルバッテリー|基本的な選び方を知る

防災非常電源のおすすめ
防災非常電源のおすすめ

停電すると、冷暖房、テレビや冷蔵庫も使えなくなります。

避難所ではコンセントが使えると考えがちですが、地域一帯が停電した場合は避難所も電気がつきません。運良く発電機があっても、スマホの充電など個人に供給する電力はありません。

自分で災害に備えることを「自助」といいますが、まさに電源確保は自分で準備しておくべきポイントです。個人で電力を確保するために注目されているのがポータブル電源(通称「ポタ電」)です。

ポータブル電源(非常用電源)は進化が激しく、また10万円台が主流なのでなかなか選びづらい防災グッズです。私も「何を買えばいいのかわからない」とよく耳にします。

この記事では停電の備えとして有効な非常用電源(ポータブルバッテリー、通称「ポタ電」)を防災的視点で個人的な主観を中心におすすめ商品を紹介します。

目次

ポータブルバッテリーを避難所へ持ち込むなら「軽さ」が正義

おすすめのポータブル電源は軽いもの

非常用電源は「軽さ」が必須条件。避難時には食料や衣類など他の荷物を持っているため、軽くないと体力を消耗します。ついつい大容量のポータブル電源を選んでしまい「避難所に持っていくのをあきらめた」となりがちです。

避難所避難が前提の場合は「軽さ」が第一条件、「容量」よりも優先すべき基準になります。

避難所まで運べる「軽い中容量のポタ電」を選ぶべき

ポータブル電源メーカなかで、ダントツの軽さを誇るのはJackery(ジャクリ)のポータブル電源シリーズ。避難所避難を想定した防災準備に適しています。

とにかく軽い!

一つ前のモデルですが、展示会場で実物を持ち上げてみた動画です。

軽すぎて中身が入っていないのかと思いました。重さはたったの4kg弱。大きな持ち手もあるので、いつも10kg以上のランドセルを背負っている小学生たちなら余裕で持ち運べます。

https://www.jackery.jp/cdn/shop/files/18020.jpg?v=1713926019

製品仕様には3.4kgと書かれていたのですが、体感的には軽すぎて不安なほど。自宅で体重計にのせてみると、本当に3.4kgでした。

ポータブル電源は軽いものがおすすめ

前モデルのため、充電しっぱなしにはできないリチウムイオン電池のモデルでしたが、1ヶ月使用してみて防災的には必要十分な能力があると思いました。

小容量ポータブル電源のサイズは、A4変型のムック(雑誌)に隠れるくらいの小ささです。

Jackeryのポータブル電源の横幅
Jackeryのポータブル電源の高さ
Jackeryのポータブル電源の奥行き

京都から名古屋までの旅行で使用してみたのですが、4人家族でスマホ充電とノートパソコンの充電をする程度ならこれで充分です。ホテルのコンセントを奪い合うこともありませんでした。自宅に帰って残量を見るとまだ30%近く残っていたので、一晩の避難所生活なら小容量のポタ電で必要充分です。

余談ですが、保護フィルムはすぐに取らない性格です、写真の表示部分が汚れて見えるのは保護フィルムです…

ポータブルバッテリー

初めてポータブル電源を買う人には、新発売されたJackery ポータブル電源 240 New を強くおすすめしています。

安価でありながら、前モデルのデメリットを大幅に解消しており、安心しておすすめできます。画像にもある通り、防災安全協会の推奨製品でもあります。

Jackery240New

小容量の300wクラスなら、なんと32,800円(税込み・2025年2月現在)で手に入ります。公式サイトのオンライン購入限定品です。

格安でありながら、少し前のポタ電に比べ格段の進化を遂げています。10年は使えるレベルですので、10万円クラスの本格的なポータブル電源を買い足したとしても、サブバッテリーとして使い続けられるのでムダになりません。

Jackery ポータブル電源 240 New(オンライン限定モデル)

前モデルから大幅に進化したのは次の3点です。

  • リン酸鉄リチウムイオン電池
  • パススルー使用が可能に
  • UPS機能が追加された

それぞれ詳しく解説します。

リチウムイオン電池とリン酸鉄リチウムイオン電池の違いとは

ポータブル電源のバッテリーは、初期は車に使用されている鉛電池が主流でした。重く、一度電気を使い切ってしまうと充電能力が下がるデメリットがありました。

次にスマホなどに使われているリチウムイオン電池が軽くて何度も充電できるメリットから主流となりましたが、過充電すると発火の恐れがあるため常時充電に不向きというデメリットが。

この課題を解決したのがリン酸鉄リチウムイオン電池で、繋ぎっぱなしの使用ができるようになりました。さらに、耐久性が格段にアップし、10年以上使えるタフなポタ電になりました。

防災的には常に満充電であることがベスト。最新のポータブルバッテリーにはリン酸鉄リチウムイオン電池が採用されています。もちろん、格安のJackery ポータブル電源 240 New にも採用されています。

パススルー使用が可能

従来主流だったリチウムイオン電池モデルの場合は、バッテリーを長持ちさせるために充電量を50%から70%程度にしておく必要がありました。停電時にはすでに充電できないので、本末転倒という状況だったのです。

Jackery1000公式画像

リン酸鉄リチウムイオン電池の採用で、ポータブル電源を充電しながらでもバッテリーが使えるパススルー充電が気軽にできるようになりました。つまりバッテリー性能の劣化を気にせず、普通のコンセントとしてポタ電を使っておけば常に満充電という防災準備が整えられるのです。これが大きな進化だと私は感じています。

さらに、前モデルのリチウムイオン電池タイプは満充電に5時間以上かかっていましたが、現在のリン酸鉄リチウムイオン電池モデルはたったの1時間で満充電

超短時間での充電ができるようになったことで、災害時、もしも停電エリア以外へ移動できるなら、充電して電力を避難所や自宅へ持ち帰ることが可能になりました。

充電時間の短縮など前モデルより大進化

UPS(無停電装置)機能

UPS(無停電装置)機能とは、停電直後に非常用電源へ自動で切り替わるシステムのことです。病院やエレベーターなど停電時に途切れない電力が必要な施設に採用されています。

例えば個人利用の場合、常にコンセントに差しているポタ電から、Wi-Fiルータと見守りカメラのコンセントをつなげていたとしましょう。停電が起こったとしても、自動でポタ電から電力が供給される(つまり、無停電のように使える)ため、見守りカメラがシャットダウンしたり、使えなくなるという心配がないのです。

イチ推ししているJackery ポータブル電源 240 New なら停電発生直後(約0.02秒)にUPS装置が働きます。

遠方の高齢者の見守りが必要な場合にも有効です。その他、熱帯魚のエアポンプにつなげておくなど、省電力でありながら必要不可欠な電化製品をポータブル電源に繋ぐことが停電対策として有効です。

いきなり10万円以上するポタ電に手を出す前に、安価で手に入る小容量のポータブル電源から初めて、使用感を掴むことがおすすめです。

Jackery ポータブル電源 240 New(オンライン限定モデル)

長期避難にはポタ電用ソーラーパネル

Jackery Solar Generator 300 Plus 100W

停電は数時間で解消することもあれば、中期的には1週間、長期間なら1ヶ月を超えるケースもあります。

経済産業省・資源エネルギー庁「台風」と「電力」〜長期停電から考える電力のレジリエンス

避難所生活は、台風ならほぼ一夜で終わりますが、地震や土砂災害となれば、数週間から数ヶ月の避難になります。仮設住宅が供給されるまでは、自衛隊などの発電装置が配備されても、一つの避難所には1,000人近くが避難しているので全員の「ちょっとだけ充電」には対応できません。

ポタ電があればスマホやパソコン充電を気兼ねなくできますが、ポータブル電源本体の充電が課題となります。

解決方法は2つ。

  • 停電していないエリアまで移動して、ポタ電を充電して返ってくる
  • ソーラーパネルで発電して充電する

おすすめしたいのは2番の「ソーラーパネルで発電して充電する」です。

太陽さえあれば電力が手に入ります。真夏の避難やアウトドア遊びなら、ソーラーパネルを日除け代わりにタープやテントにくくりつけておくこともできます。

ソーラーパネルも発電能力などによって大小さまざまな製品があり、価格もピンキリです。

ポータブル電源専用のソーラーパネル

私が見たJackeryの専用ソーラーパネルは中サイズでしたが、1km先の避難所くらいなら、華奢(きゃしゃ)な女性でも充分持ち歩けるようなサイズでした。

ただ、どのポータブル電源にどのソーラーパネルをセットすればいいのかは、一般人では判断しづらいものです。

正直、メーカがセット販売しているものの中から選ぶのが正解です。

在庫限りとなっているので売り切れているかもしれませんが、本気で自宅避難をするなら上記のようなソーラーパネルセットのものを選択してください。別々に買うよりも「出力が合わない」「差込口が違う」などの問題がありません。

このほか、一人暮らしのレベルならソーラーパネルセットで10万円以下のセットもあります。下記のセットなら、ポタ電とソーラーパネルのセットで50,700円(税込み・2025年2月現在)と格安。はじめの1台におすすめです。

Jackery Solar Generator 240 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル

自宅避難のポータブルバッテリーは「大容量」がポイント

Ankerのポータブル電源

モバイルバッテリーなどで超有名なAnker(アンカー)はやや高級志向ですが、絶大な人気からもわかるように、安心感があります。

自宅避難を前提にするなら、重くても大容量であることが重要です。

大容量、ハイパワーであることで、冷蔵庫や電子レンジもポータブル電源で動かすことができます。

おすすめのポータブル電源はAnker Solix C1000 Portable Power Stationです。なんと、コンセントが5つあり、最大出力も充分で、90%以上の家電製品が使えるというバケモノです。価格は119,900円(税込)で、意外と安くなっています。

Anker Solix C1000 Portable Power Station

正直、ポータブル電源市場が拡大しているので、販売コストが下がってきたことや製造コストが割安にできるようになってきたのでしょう。2年前なら20万円出してもこのレベルの商品はは売っていませんでした。

10年以上使うことを考えれば、1年間で約1万円のレンタル料のようなもの。数時間の停電であれば、冷凍庫の食品が溶け出すことを防いだり、扇風機や電気毛布といった冷暖房器具が使える、電気ケトルが使えることで小さなお子さんがいる家庭でも安心して自宅避難ができます。

ポタ電性能「パススルー対応」で普段遣いがベスト

自宅避難の場合は、常にコンセントに差したままにしてポータブル電源のコンセントを使用します。常に満充電にしておけるので安心です。

つねにソーラーパネルをつなげておき、節電で生活費を抑えることも可能です。実際にネットで検索すると節電手法の一つとして活用されている方を見かけます。停電はごくたまにしか発生しませんが、電力は毎日消費しますので、節電のために導入するという考え方もおすすめです。

自宅の非常用電源なら重くても大容量のものを選ぶ

自宅避難であれば、ポータブル(持ち運べる)であることよりも、2000w出力が可能なハイパワーモデルがおすすめです。

Jackery2000公式画像

一方、ハイパワーだからこそ、大容量でなければ長時間使用できないとも言えます。小型の蓄電池設備と割り切って、専用ソーラーパネルと大容量タイプの購入がおすすめです。

ただ、大容量クラスとなると購入費が30万円近くかかるので、節電を兼ねて使用するつもりでなければ、はじめの1台目として購入するにはあまりおすすめしません。2台目として導入するときには視野に入れておくと良いでしょう。

Jackery Solar Generator 2000 Plus ポータブル電源 セット

大容量ポータブル電源は、重量もそれなりにありますが、必ず自宅の2階以上に設置してください。台風なら1階が浸水する可能性があり、地震では1階が崩れて2階が無事である可能性があるためです。

車中泊避難の非常用電源なら「重くて大容量」で構わない

避難所生活の記事で紹介した通り、乳児やペット同伴の避難所生活は、周囲の目を気にするあまりストレスフルになりがちです。車中泊避難が有効と考える場合は、「軽さ」よりも「大容量」もしくは「中容量」のポータブル電源がおすすめです。

ポータブル電源を車に乗せるなら大容量タイプがおすすめ

車なので、停電外エリアまで移動して充電することも可能です。少なくとも中容量クラス(800Whから1,000Wh)のポータブル電源をおすすめします。

Anker Solix C1000 Portable Power Station with【アップグレード版】Anker Solix PS400 Portable Solar Panel

車中泊避難は、夜間でも明るい避難所の建物内部とは異なり、暗い車内では照明が必要です。中容量以上のポタ電を使用しなければバッテリー切れが早くなってしまいます。

乗せてしまえば少々重くても問題ないので、できるだけ大きめのポタ電を選択しましょう。

中容量のポタ電の重さは10kg以上あります。車に乗せるときには、100均ショップで滑り止めマットを購入してトランクに敷いてから乗せるようにしてください。運転中に振動で荷崩れしなくなる上に、ガタゴト音がしなくなります。

ポタ電は車のシガーソケットでも充電可能

車中泊避難するのであれば、車のシガーソケットからポータブル電源へ追加充電できることが最大のメリットです。

製品にもよりますが、ポータブル電源は車のシガーソケット電源でも充電できるものがあります。私が使っていたものもシガーソケット充電できるポータブル電源でした。

ぽーたぶるでんげん本体にもシガーソケット差込口がある

また、ポータブル電源本体にもシガーソケット差込口があるので、シガーソケットを電源とする車製品を車外でも使うことができます。防災に役立つ商品をいくつか紹介します。

乳児の避難時には「お湯」が必須。ミルクはもちろん、体を拭いてあげるなどお湯は欠かせません。大人なら、カップ麺や冬場ならコーンスープなどで暖を取るにも必須。

お湯で炊くアルファ米などは炊き出しで手に入る場合がありますが、もちろん一人あたりの量が決まっています。無洗米を持参できる場合は、必要最小限の量を必要なときだけ炊けることは精神的に余裕が保てます。

車中泊で活躍するだけでなく、体育館などの避難でも電気毛布があれば心身ともに安定します。体を冷やさないことが避難時の鉄則です。

夏の車中泊や汗かきの乳児には送風が必須。熱中症対策としてわたしも持っています。夏の深夜、車中泊でエンジンを掛けずにウィンドウを少しだけ開けて外気を車内に送ると快適です。

シガーソケットを家庭用コンセントに変換するプラグです。エンジンを掛けている間は、ここからポータブル電源の補充電ができます。

まとめ〜ポータブル電源は避難方法によっておすすめ度が違う

避難すべき状況によっておすすめのポータブル電源2種類を紹介しました。

  • 避難所避難なら「軽さ」
  • 自宅避難なら「大容量」

この基準をポータブル電源選びの基本としてください。あとは、費用の問題や、節電目的、趣味のアウトドアにも使うかなどを加味して選択してください。

選びづらいときはこの記事で紹介したものを中心に上位モデル、安価モデルを選ぶことをおすすめします。

ポータブル電源は持ち運べることが最優先

最後にもう一度、基本的には避難所へ持ち運ぶことを大前提として、小容量でも軽いポータブル電源をまず1台購入することがおすすめです。防災として使わなくとも、旅行や帰省時、アウトドア遊びでも使えます。

その後、自宅避難用に大容量タイプの購入を検討されれば無駄がありません。

まずは、安価なタイプのポータブル電源を手元においておくことが防災の備えに繋がります。

Jackery Solar Generator 240 New 100W ポータブル電源 ソーラーパネル

ポータブル電源は公式サイトで買うのがおすすめ

家電量販店などで購入すると、保証や細やかなサポートに不安が残ります。

趣味の道具ではなく、防災グッズであることを考えると、公式サイトから購入しておくのことをおすすめします。

先の話ですが、ポタ電は簡単に捨てることができません。廃品回収業者も持ち帰ってくれないことがあります

公式サイトでの購入なら、使い終わったポタ電の回収サービスがあったりします。ほんの数千円の差なら、正規店である公式サイトでの購入がおすすめです。

ポータブル電源選びのポイントや周辺知識は下の記事にてご紹介しています。ぜひご覧ください。

その他有名どころのポータブル電源おすすめメーカー

Ecoflow

JackreyやAnkerとともに比較対象でよく見るメーカです。

どのメーカーの製品も魅力的ですが、ついつい大容量のものに手を出してしまわないようにご注意を。はじめの1台は「軽さ」で選んでください。

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