
あなたはどのように備蓄水を準備していますか?
地震発生時など災害時に発生する「断水」。防災準備として「備蓄水」が有効ですが、ペットボトルの水は一度開封するとあまり日持ちしません。
備蓄水は最優先の防災準備ですが、後回しにしているご家庭がほとんどです。
今回は、普段遣いしながら断水に備えるベストな方法としてウォーターサーバー宅配水の活用を、注意点を添えて解説します。

なお、この記事を書くにあたって、企業からの提供商品をレビューしています。PR記事として御覧ください…とはいっても、備蓄水の知識を詰め込んでいますので、ぜひ覚えておいていただきたい防災知識です。

自宅避難に必須の備蓄水にはウォーターサーバーが最強
備蓄水としてペットボトルの水を箱買いする人がほとんどだと思います。
地震発生時にはドラッグストアに山積みになっていた「〇〇天然水」や「△△の水」といった商品が売り切れています。
いざというときにペットボトル水が売っていないのですから、もう手に入れることはできません。

備蓄水に1箱のペットボトルだけでは足りない

箱買いするペットボトルの水量は、2リットルの6本入り。つまり12リットルです。
【参考リンク】
大事な水どうやって備えますか?|農林水産省
備蓄水は最低3日分必要ですので、4人家族なら36リットル必要です。
つまり、箱買いするなら最低3箱が必要になります。
これだけの水をローリングストックするのは現実的ではありません。面倒になって防災準備ができなくなっては本末転倒です。

備蓄水として2リットルの水を6本箱買いすると12キロの重さに

備蓄水としてペットボトル水を準備するなら、2リットルの水が6本入っている箱を買い出しに行く必要があります。

子育て世帯の場合は水の使用量も増えるので、実際には4人家族で3箱あったとしても、3日間過ごせるかというと現実的ではありません。なにより3箱も買い出しに行くのはなかなか面倒な作業です。
ペットボトル水を備蓄水にするなら、アマゾンなどのネットショッピングで5年保存できる備蓄水を自宅配送しておくとよいでしょう。

高齢者や子育てママなら重たい水を宅配してもらえるウォーターサーバーが最適
健康に留意しなければならない高齢者や、乳児のミルクなど水が主食となる家庭の場合こそ、水の買い出しは困難です。

ここで、本領発揮するのが最近流行りのウォーターサーバー水です。

ウォーターサーバーそのものの便利さは、防災視点では重要ポイントではありません。重たい水が定期的に配達されることが最大のメリットです。
水が宅配されているので備蓄水が常にあることが有効なポイントです。
お店の商品が売り切れていても、突然断水が発生しても大丈夫。
労力も時間も不要で、家の中に飲み水があるという状況が確実に準備できているのです。
ウォーターサーバー水なら定期配達されるのでローリングストックができる備蓄水に

ウォーターサーバーのボトル水は、だいたい自分の指定した本数を定期的に配送してくれるような契約方式となっています。
ペットボトルの箱買いだとローリングストックの管理が必要です。
宅配水ならほったらかしで水が配送されるので普段づかいするだけで管理は不要。

実家へのプレゼントとして贈っておくと、災害時に「あのとき贈ってくれた水が役に立ったよ」という時がくるかもしれません。

防災的視点で失敗しないウォーターサーバー選び|断水は停電と同時に発生する

ウォーターサーバーの大きなメリットを説明しましたが、防災的にはいくつかの注意点があります。
断水と停電に関係ないウォーターサーバーを選ばなければ意味がない

断水が起こるほどの災害が発生するときは、同時に停電が起こっていることがほとんどです。
ウォーターサーバーを防災的に活用するならば、停電時に動かなくなるようなタイプのものはおすすめできません。
水道水を利用するタイプのものや、浄水器などは断水時に役に立ちません。
どうしても電動式のウォーターサーバーを使いたい場合は、ソーラーパネルと蓄電池などの停電対策とセットで検討すると良いでしょう。
備蓄水が必要なときは断水している

水道栓と直結させるタイプのウォーターサーバーでは、断水時に使用できません。
また、宅配水がないことがメリットなので、防災的には備蓄水がない状態となります。
備蓄水が必要なときは停電している

モーターを使って水圧を出したり加熱できるタイプのウォーターサーバーは、停電時に使用できません。
水道栓に直結する浄水器タイプでないならば、ボトル水があるはずなので防災的には備蓄水があると言えます。
ただし、ウォーターサーバーの上に設置するための形状になっているため、使用時に不便であることは否めません。
提供してもらったウォーターサーバー水は備蓄水として有効だった
今回、電気を使わず、水道水も使わないウォーターサーバー水が実際どんなものかをレビューしたく、企業からPRを条件に無償で商品を提供いただきました。
企業には当サイトのコンセプト(現実的な防災知識の広報)に同意していただき、防災的に役立つタイプの商品を提供いただきました。

備蓄水としてつかうなら電気も水道も不要な「パックタイプ」が原則
今回提供されたウォーターサーバー水は、一般的なウォーターサーバー機械に取り付けるタイプのものではなく、箱を開けると蛇口がはじめから付いているパッケージに入った天然水。
キャンプ用品でよく見る、ただひねるだけで水が出るタイプのもので、もちろん電気も水道水も不要です。


水タンクに蛇口がついているので備蓄水としてだれでもすぐに使える
通常のウォーターサーバーで宅配されるボトル水の口は、設置用になっているため大量の水が出るように設計されています。

備蓄水として使用するときは、別の容器に移し替えて使用する必要があるため、高齢者や女性一人での使用は非常に困難です。
わたしも試したことがありますが、重い上に持ち手がないので、どうしても少量の水をこぼしてしまいます。
非常時に、薬を飲んだりミルクを作るといった少量の水を必要なだけ出すには別の容器への移し替えが必須です。

今回提供いただいた宅配水は、アウトドアグッズとしてよく見る水タンクの蛇口がはじめから取り付けてあり、プラスチックの蛇口をひねるだけ。
普段遣いが可能で、水筒にすら移し替える必要がありません。

避難所では「ペットボトルのフタを開けてほしい」と言われることが度々あります。
プラスチックの蛇口なら、高齢者でも問題なく使用できるので、ほんとうに便利です。
備蓄水1パックの水量は2リットル|ペットボトル6本分とほぼ同じ

提供された箱を見ると「11.5リットル」の表記。
つまり、2リットルのペットボトル6本分の水が1つの箱に入っているということになります。
小分けにできないとも言えますが、逆に言えば2リットルのペットボトルを扱うほうが、高齢者には難しいので、蛇口をひねるだけで使えるのは大きなメリットと感じました。
安くて長持ちする備蓄水|500mlで約75円
一般的に水道水なら3日間、ミネラルウーターや浄水器の水は1日間は日持ちします。

しかし、備蓄水として使用するなら最低でも1週間は使いたいところです。
市販のペットボトル水なら約1年間日持ちしますが、開封していないことが条件です。
今回宅配された天然水も1年間の賞味期限でしたが、ペットボトルのようにグリグリとキャップを開ける必要はなく、青色のキャップを取るだけで使えます。
必要なだけ使ったあとは、キャップをかぶせておくと、より一層清潔です。

今回紹介しているふじさくら命水BIBという商品は、定期宅配だけでなく必要数だけ買うこともできます。定期宅配とせず、2パックだけ買って1年間保存しておくという考え方もアリです。


唯一のデメリットは1箱が12キロ程度の重さであること
ペットボトル6本に比べ、1パックが12キロ程度あるのが唯一のデメリットと言えます。さすがに高齢者や小学生では持ち上げることができません。
運搬を考えると、誰でも持ち上げられる2リットルのペットボトルが有利です。
ただ、2リットルのペットボトル6本を運ぶことを考えれば、1箱だけ運ぶほうがコンパクトでゴミも1つで済みます。
ふじざくら命水のBIB(バッグインボックス)を備蓄水として使う
今回、ウォーターサーバー「ふじざくら命水」で知られている、富士観光開発株式会社様から、宅配水の商品を提供いただいたので防災的な視点でレビューします。

一般的なウォーターサーバー宅配水は大きなペットボトル形状で保管場所に困る

通常の宅配水は、丸い形状の入れ物に入っていることが多いため保管しづらいことは避けられません。
一般的なウォーターサーバーのボトル水は、大きなペットボトルのような形。上に積み上げることができず、保管場所の幅を取ってしまいます。
備蓄水が箱に入った状態で届くので保管しやすく運びやすい

今回提供いただいたのは、ウォーターサーバーのペットボトルではなく、BIB(バッグインボックス)というもの。
箱の中に、天然水入りのウォーターバッグが入っているもので、たてに積み上げることができ、省スペースの保管場所でも全く問題ありませんでした。

なんなら、玄関先に置いていても邪魔に感じません。わが家ではキッチンの横に置いていました。
最大のメリットは宅配水なのに「蛇口がはじめからついていること」

箱の中には、水が入っているだけでありません。
プラスチック蛇口付きの水パックが封入されいました。これは便利!
ふじざくら命水バッグインバッグ実際の使用方法
組み立て方法は箱の側面に図解されています。
実際は、組み立てというほどのものでもなく、中から引っ張り出すだけです。

段ボールの一部を指で押し開ける
提供されたウォーターサーバー水が封入されている備蓄水は、箱のまま使用するタイプ。
箱に図解されているとおりに蛇口を引っ張り出すだけです。

Aを指で押し込んで破ります。

次にBを引っ張り出すように破ると、中に蛇口が見えます。

蛇口を引っ張り出す

プラスチックの蛇口は、水の入ったバックにはじめから付いています。ぐいっと引っ張り出します。
段ボールの丸みにあわせて引っ掛ける

Aの丸みに、蛇口の根元を引っ掛けて、Bの段ボールを閉じます。
これで蛇口の固定は完了。
30秒かかりませんでした。
蛇口が下を向くように箱を置く

あとは写真のように蛇口が下を向くように設置すれば完了。
蛇口をひねるだけで約12リットルの水が、必要なだけ使えます。
コップや、水筒、ほ乳瓶、ケトルとなんでも必要量だけ出せます。
使い終わったあとの中身はこんな感じ
使用後、中身を見てみるとこんな感じになっていました。シンプル!

取り出すと、こんな感じです。バック部分は固くないので、小さくして捨てることができます。



1つ目を使い切ってから気づいたのですが、持ち運び用の切り欠きもありました。

まとめ〜備蓄水はウォーターサーバーの宅配水が最適解
今回は提供いただいた商品の紹介記事でしたが、いざというときに本当に頼れる備蓄水の条件5つを兼ね備えていました。
もう一度、備蓄水としてのポイントをおさらいしておきます。
- 定期宅配水である
- 停電に関係なく使える
- 断水時も使える
- 誰でも必要なだけ使える
- 保管しやすい
断水・停電時に問題なく備蓄水が使える
停電時に動かない電動式ウォーターサーバーや、水道水を浄水処理するタイプのウォーターサーバーでは、災害時に使用できません。
重い水を買い出しに行く必要がなく常に手元にある
高齢者や介護・育児中の家庭では、重い水を買いに行くことこそ困難です。
ましてや、エレベーターのない住まいや、車を所有しない都会人では、箱買いすることも難しいでしょう。
定期的に配達される宅配水なら、時間も労力も不要です。
蛇口がついていて誰でも必要なだけ使える
少なくとも、避難所運営スタッフに声をかけなくても、自分ひとりで水をくむことができます。
備蓄水の準備不足は命に関わります。
特に自宅避難であれば、給水車が来るまでは水が飲めません。
つねに、必要十分な飲料水が自宅にあること、実家に備えられていること。
一番確実で、安心できる手法の一つとして、宅配水の活用を検討ください。

以上、防災的視点で確実に備蓄水として活用できるウォーターサーバー水の宅配水の紹介でした。
備蓄水は災害の備えとして最優先事項の一つです。ぜひ1日でも早い準備をしてください。