ハザードマップとは、市区町村が発行する地図に災害別に危険性が高いと想定されるエリアを色分け表示した地図が掲載されている防災ガイドブックです。約5年ごとに最新版が発行され、全戸配布されるのが一般的です。
ハザードマップを見ると、あなたの自宅が土砂災害警戒区域や浸水予想図のエリアに入っているかもしれません。もしも、引っ越しができるくらいの大金持ちなら引っ越すのも可能でしょうが、現実的ではありえません。ハザードマップは危険地域に自宅があるなら、早めの避難をしましょうというお知らせに過ぎません。過剰に反応しないようにしてください。
ハザードマップの入手方法は?
ハザードマップは市区町村ごとに独自に制作され、全戸配布されます。財源は国税ですので、たとえ住民票がなくても、住んでいる限り誰でももらえます。
観光であっても役所に行けば無料でもらうことができます。登山や長期滞在の場合はもらっておいて損はありません。
とはいえ、市役所にわざわざ取りに行く時間がないという人がほとんど。いまは、市区町村のホームページで掲載することが国から推奨されており、掲載されているページのリンク集も国土交通省にあります。
《参考リンク:国土交通省》
ハザードマップポータルサイト
簡易版ならば、スマホの防災アプリでも全国のハザードマップを見ることができます。旅行やアウトドアが趣味の人は、お守り代わりにインストールしておくことをおすすめします。
ハザードマップの内容は?
市区町村の中で、災害ごとに想定した危険エリアを表示した地図と、避難所の一覧などが掲載されています。地図は災害ごとにページが分かれていたり、色分けしてあります。
- 洪水ハザードマップ
- 浸水ハザードマップ
- 土砂災害ハザードマップ
- 津波ハザードマップ
- 噴火ハザードマップ
- 地震ハザードマップ
最後の「地震ハザードマップ」はやや少なめですが、「断層マップ」のような表現で掲載している自治体があります。
ハザードマップはどこまで読めばいい?
ハザードマップには、非常に多くの情報が掲載されていますが、読むべきポイントは以下の3つです。
- 避難所の場所
- 避難所までの道のり
- 避難所がどんなエリアにあるか
以上の3ポイントだけは絶対に読んでください。その他、住んでいるまち特有の情報が書かれていますので、時間のある限り他の情報も眺めておきましょう。
避難所は学区が違っても受け入れてもらえる
避難所は、住んでいる地区以外でも避難できます。旅行者や帰省で帰ってきた人のように住民登録をしていない人でも、もちろん避難できます。
最寄りの避難所でなくともいいので、災害別に避難する避難所を選ぶこともできます。
台風の避難時に、浸水区域の避難所は避けるべきです。また、土砂災害警報時は山のそばより平地の避難所を選ぶとベストです。
また、寝たきりの人や障害者の人を受け入れてくれる避難所の場所や、発熱時に避難できる場所(一般的には総合病院が指定されやすい)も確認が必要です。
マップを見ながら避難経路のシミュレーションができたら、その他の情報も目を通しておきましょう。地域独自の避難情報や過去の災害で得た教訓などを載せている自治体もあります。
できれば、冊子で手に入れておき、防災リュックに入れておくと安心です。
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