地震の基礎知識

地震

日本は地震大国です。一生のうちに何度も遭遇する地震の備えは必須の生活術。地震に対する防災知識を身につけて、備えておきましょう。

  1. 地震対策は火災・家屋倒壊・余震の3つ
  2. 地震発生時の防災行動とは
  3. 地震発生時の避難方法
  4. 地震発生後の生活再建のために地震保険の有無を確認
地震の防災に必要な知識
目次

地震対策は火災・家屋倒壊・余震の3つ

地震対策は、家屋の倒壊火災長期間続く余震への備えがポイントになります。

  1. 家や家具の倒壊防止
  2. 火災発生の防止
  3. 余震への対策

家の倒壊防止は建物の耐震化や免震化です。耐震化や免震化には地盤改良が必要になる大掛かりなものから、建物の一部を改良するものまでさまざま。

ただ、多額の費用がかかるため、悪質な業者がいることも知られています。訪問営業に応じるのではなく、自分から知り合いの工務店や自治体の登録業者などを調べて依頼しましょう。

耐震能力の有無を調べるだけの耐震診断でも数万円かかるので、市区町村のホームページで耐震診断補助金が出ないか確認することをおすすめします。

耐震診断等の場合、上限額はあるものの、100%助成金を出している自治体もあります。活用しない手はありません。あなたが住んでいる市区町村のホームページで検索してみてください。

《参考》
東京都千代田区「耐震に対する制度

東京都千代田区の耐震に対する補助金や助成金のホームページ画像
《出店》東京都千代田区のホームページ

地震発生時の防災行動とは

家屋の耐震化ができたとしても、家具などの転倒防止ができていなければ火災に直結します。

地震発生時の発火原因
  1. コンロからの発火
  2. ストーブの転倒
  3. 仏壇のろうそく
  4. 電気ショート
  5. タバコ

わたしたちは重力があることを前提として日常を送っています。物はまっすぐ立つと思い、火を安全に扱っています。

しかし、地震は重力を上回る横揺れで、物を横にゆさぶり、床に落とします。

たとえば吸っていたタバコが灰皿から転がっても、天ぷら中の鍋が床に広がっても、お仏壇の線香が倒れても、立ち上がることすらできない地震では、逃げるのが最優先です。

たとえ炎の始末ができたとしても、電子レンジや炊飯ジャー、洗濯機などのコンセントが引きちぎられてショートしてしまっても発火を抑えることはできません。

自宅からの火災を避けるために、いくつかのポイントだけでも注視しておきましょう。

地震発生時の避難方法

大地震が発生すると、道路そのものが破壊されます。車高の低い車では、アスファルトやマンホールの隆起で通行できない場所がほとんどだと考えておいてもいいほどです。

わたしは阪神淡路大震災が発生した翌日から、毎日のように神戸市内を営業車で走っていました。アスファルトが割れて盛り上がっている道路は、進めなくなった車を先頭に渋滞になります。そのたびに迂回ルートを探しながら車を進めなければならず、何度もガス欠になりそうになりました。

もちろん、倒壊した家やマンション、電柱、乗り捨てられた車など、さまざまなものが道路をふさぎます。一番確実な避難方法は徒歩ですが、避難所までの道路が通行できるとわかっているなら、車中泊避難がおすすめです。

ここでも、自治体が発信する道路封鎖情報などを受け取れるようにしておくことが重要になります。

地震発生後の生活再建のために地震保険の有無を確認

大地震が発生すると、自分の家であっても公的機関から立ち入り禁止建物に指定され、入ることができなくなる場合があります。

これは、倒壊の可能性がある家屋に持ち主が荷物を取りに来たとき、大きな余震によって倒壊してしまう可能性があるからです。

市の職員などが、建物のドアに「この建物は倒壊の危険があるため入れません」といった張り紙をして回っており、簡易な耐震診断の完了と、余震の落ち着き具合から「入居できる」と判断されるまで続きます。

何より、倒壊している場合は更地に戻して新築するしか方法がありません。

地震後の再建費用
  1. 自宅の解体費用
  2. 地盤改良費用
  3. 新築費用
  4. 完成までの生活費
  5. ケガなどの治療費

これだけの費用を準備できる人はなかなかいません。また、地震保険火災保険の特約なので、古い火災保険や安い火災保険に入っている人は要注意です。

また地震保険は、建物だけの補償と、家具なども補償する家財保険が別にあることを知らない人が少なくありません。

地震保険に入っている人も、全壊で補償される最大額は減価償却後である現在価値の60%程度であることを知らないひとも多いのではないでしょうか。

まずは、自分の損害保険がどうなっているのか、補償の過不足はないか、国や自治体の補助はどれくらい活用できるのか、仕事を失った場合の社会保障はどんなものがあるのかなど、災害が起こる前に知っておく必要があります。

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